犬の僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)

心臓にある僧帽弁のはたらきが弱まって、肺に水がたまり、全身に血液がうまく行きわたらなくなる病気です。ワンちゃんの心臓病のなかで、最も多い病気です。


僧帽弁閉鎖不全症にかかりやすいワンちゃん



  • 小~中型犬(体重20 kg 未満のワンちゃん)。

  • キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(若齢で発症することが多い)、トイ・プードル、ミニチュア・プードル、ダックスフンドなど。

  • 雄は雌の1.5 倍かかりやすい。


※これらはあくまで傾向です。上記の条件にあてはまらないワンちゃんがかかることもあります。
犬の僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)-1

症状


獣医師が気づく症状


聴診器で心臓からおかしな音が聴こえる、X 線検査で心臓が大きくなっているなど。ひどくなると、貧血、チアノーゼ(酸素欠乏の症状)など。


飼い主さんが気づく症状


初期は無症状なので、獣医師が行う聴診でしか気づくことができません。そのうちに、長時間の運動ができない、失神、咳などの症状が現れますが、このような症状は運動中や運動の直後にみられることが多いです。悪化すると呼吸困難や起きあがれないなどの症状が現れます。